コンビニで棚の奥の方から少しでも賞味期限の新しいコロッケパンを掘り出していたらBGMの平井堅に耳元で囁くように「ねぇ今、キスしてもいいかな?」って、男らしく直球勝負されたもんだから反射的な女ごころで手にとってた最新のコロッケパンを素早く棚に戻しました。
ホントのことを言うとすぐにでも彼の腕の中で睫毛を震わせもって濡れた舌をチロチロと覗かせたいところだったけど、初めてのお誘いで唇を解くとは何と尻の軽い女だと思われるのも不本意なので、ジュースの並んだ冷蔵庫のガラスの扉で憂い顔を装って、幾千もの蜜夜を重ねてあみ出した貞操奥義で彼の甘く切ないファルセットに共鳴して鎌首をもたげた乳首の沈静化に集中しました。 とは言っても備前の色里にこの女ありと謳われた恋愛土石流と二つ名の、泣く子も黙る鉄砲水のおつなとはあたしのこと。2番のサビでもう一度キスの打診をされるであろう殿方に重ねて恥をかかせるほど野暮じゃありません。今度は色良いお返事をして掴みどころの無いオシャマな気まぐれぶりでキュンキュンさしたろうとたくらみもって、乳首が元の鞘へ収まってテキパキ動ける今この時に少しでも賞味期限の新しい牛乳を奥の方から掘り出していたら思いのほか早く2番のサビが。
オリオン座を眺めもってふと会話が途切れたあの夜を思い出しながら小さな溜息をついて彼に決定的な隙を与えてあげたところ、彼ったら走り出した恋にブレーキがかからなくなったんか大胆にも「ねぇ今、抱きしめていいかな?」と更に一歩踏み込んできました。 (イヤだわ、店内には他のお客さんも大勢居るっていうのに) 『ファッサー』
分った。分ったわ、堅。
でもね、堅。 この先男と女の関係なんてどうなって行くのか神様にも分らないでしょうけど、てっきり唇をむさぼられると思ってタコチュウ待ちしてたあたしとしては とりあえずチュバチュバしてもらわんと牛乳パックをふたつ抱えたくらいじゃ身体のクネクネが止まらないわ。
・とりあえずつなに汚された心を洗いたい ・金を払ってでもこのエントリのことを忘れたい
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